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"カーネギーホールにたどり着く道?"

有名なジョークがあります。ニューヨークを訪れた観光客が男性に「カーネギーホールにたどり着く道を教えて下さい。」と尋ねると、彼は「練習、練習だよ」と答える、というものです。


年の瀬が近づき、この1月にニューヨークで開催される2025年ウィンタージャズフェストにパンアジアン・チェンバー・ジャズ・アンサンブルが出演することをお知らせできるのをとても嬉しく思います。この名高いフェスティバルに参加できることは大きな名誉であり、毎回招待されるたびに、ここに至るまでの道のりを振り返ることになります。


よく聞かれる質問の一つが、「どうやってこの出演を勝ち取ったのですか?」というものです。特にウィンタージャズフェストのラインナップを見れば、この質問はもっともです。これまで多くの栄誉を受け、ジャズ界の伝説的なミュージシャンたちと共演してきたものの、私のソーシャルメディアのフォロワー数は他のアーティストに比べて少なく、TikTokアカウントすらありません。それなのに、なぜ私のグループが選ばれたのでしょう?


私自身も同じことを考えたことがあります。本当のところ、明確な答えは分かりません。ただ、分かっていることをお伝えすることはできます。


確かに「練習、練習」は重要です。それは文字通りの意味だけでなく、毎年一貫してブランドを維持するという意味でもそうです。今回のウィンタージャズフェストでリーダーとしてプロジェクトを率いるのは4回目ですが、ここまで来るのに一発の大きな成功があったわけではありません。


パンアジアン・チェンバー・ジャズ・アンサンブルを始めたとき、私はその方向性を大きく左右する戦略的な選択をしました。派手さや流行を追いかけるのではなく、堅実で柔軟な名前を選びました。それは私と共に成長し、音楽的に進化する余地を持たせるためのものでした。ブランド作りも、私の最深の情熱や芸術的な魂を表現するためではなく、長期的に一貫性を持ち、認知されるものを作るためのものでした。


この一貫性こそが、今年私たちのグループが選ばれた理由だと思います。フォロワー数が多いからでも、人気があるからでもありません。ただ諦めなかったからです。ジャズの世界では、長く続けることが重要です。そして、ジャズの世界でもブランド作りは大切なのです。私の音楽は正直であり、戦略的で時には犠牲的なブランド作りが、持続可能なものを築く助けになりました。


「どうやって出演を勝ち取ったのか?」という質問に対しては一貫性を持ち続けたからです。意味のある作品を作り続け、時間をかけて存在感を構築し、成長の余地を残しながらも基盤を守り続け宝、それが私の答えです。


この1月、ウィンタージャズフェストでは、これまで以上に挑戦的で斬新な新曲を披露します。2024年は、ジャズと室内楽で12の栄誉や賞を受け、アルバムリリース、ツアー、世界初演2回、そしてアメリカ各都市での初演を経験した、大きな祝福の年でした。リスクや挑戦、そして創造的な突破口に満ちた一年でした。

成功は近道ではなく、公平でも予測可能でもありません。しかし、継続的かつ目的を持って行動することは、思っている以上に遠くまで連れて行ってくれるものです。どのような道を歩んでいても、たとえ状況が不利に思えても、どうか進み続けてください。


2025年が皆さんにとって美しく刺激的なスタートとなりますように。そして、ニューヨークにいらっしゃる方は、ぜひウィンタージャズフェストでお会いしましょう!


大倉めぐみ



January 10, 2025

7:00 PM

Nublu

151 Avenue C, NYC


Winter JazzFest


Meg Okura (violin/compositions), Sam Newsome (soprano saxophone), Anne Drummond (flute), Sam Sadigursky (bass clarinet)Michael Dudley (trumpet/flugelhorn), Matt McDonald (trombone), ​Brian Marsella (keyboards), Tom Beckham (vibraphone), Evan Gregor (bass guitar), Peter Kronreif (drums)



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